加入者の高い期待にどのように応えますか?
ブロードバンド接続は現在不可欠なものと考えられています。FTTH、WISP(無線インターネットサービスプロバイダ)、5G、および衛星地域インターネットサービスプロバイダは、より高い加入者の要件を満たす安全で柔軟なコアをキャリアグレードの規模で構築することが求められています。
地域ブロードバンドの加入者は多くのことを望んでいます。
「消費者や企業に卓越した接続サービスを提供するISPへの要求は、かつてないほど高まっています。COVID-19を契機とした消費者のライフスタイルや仕事、娯楽のパターンの変化は、ブロードバンド・サービスの市場を大きく変化させています。」
- Park Associates
地域インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)が直面する主な課題
成長とセキュリティ
84%
成長を維持、加入者エクスペリエンスの向上、ネットワークセキュリティ強化
サービスの可用性
1か月あたり2~3倍
ネットワーク、加入者、IPv4アドレスプールに対する頻繁なDDoS攻撃
IPv4リソースの枯渇
3年未満
ISPの半数以上が、既存のIPv4アドレス割り当てがなくなると予想
地域ISPが重要な役割を果たす
地域ISPは、革新的なビジネスモデルで課題を克服してきました。STL Partnersの調査では、地域ブロードバンドにおけるデジタル・ディバイドの解消のために考慮すべき重要な事柄は特定され、ISPによるイノベーションの例が紹介されています。
アクセスコストの上昇とROIの低下
- 広い地域、人口の少ない地域、困難な地形により顧客あたりのコストが上昇
- 投資額あたりの収益が低いため、困難なビジネスケース
- Alaska Communications(北米) では、さまざまな技術を組み合わせてブロードバンド普及のコストを削減
拡張性とセキュリティに必要な柔軟なコア
- 加入者とトラフィックの増加とともに、コア容量とIPアドレスプールの増強が必要に
- DDoS攻撃の脅威が増加し、セキュリティへの投資はより高い優先順位に
- Richweb(北米)のようなマネージド・サービス・プロバイダがIPネットワーキングの複雑さを緩和
官民連携により経済的負担を軽減
- ハイブリッドなオーナーシップ、コンソーシアム、リスクシェアリングを通じた革新的な資金調達により参入障壁を克服
- Bluewater Regional Networks(北米)は、地方自治体6社の資金提供を受けてプレミアム ギガビット ファイバー接続を構築
- Inland Cellular(北米)はRural Cloud Initiativeエコシステムを活用して、農業に新しいサービスを提供
顧客とブランドの信頼構築
- 地域ISPは、サイバーセキュリティ、DDoS保護、クラウド、マネージドITなどのB2B商用サービスを提供
- 農業、医療、エネルギー、教育などの垂直産業には、信頼性の高い安全な接続が必要
- Saddleback Communications(北米)は、企業顧客向けにユニファイド コミュニケーションをサービスとして提供
アナリストレポート
地域ISPがどのようにデジタル・ディバイドを解決したか
革新的な地域ISP 3社の取り組みを見る
コアからエッジまでのイノベーション
地域ISPは、十分なサービス提供が行われていないコミュニティへのブロードバンド アクセスを構築します。デジタル・ディバイドの解消を支援しながら、エンドツーエンドでネットワーク全体にわたるイノベーションを推進します。加入者の期待とサイバー脅威が高まっており、地域ISPはセキュリティ、スケーラビリティ、IP接続に関するネットワーク要件を再考する必要があります。
ひまわりネットワーク
課題:
- GIGAスクール構想に対応する環境構築が急務に
- 快適な授業環境のための安定したネットワーク環境が不可欠
- センター側で大規模なIPアドレス変換処理が可能なCGNを検討
導入効果:
- 稼働後にもトラブルのない安定したネットワーク 環境を構築
- 利用状況に応じて柔軟に拡張できる環境整備
- コンフィグレーションが容易で運用負担も軽減
A10のソリューション:
- Thunder CGNを利用したIPアドレス変換処理
ネットワークのトラブルによって授業に支障が出てしまうと、 子供の将来に影響することも。サービス事業者における 実績や性能の安定性を鑑みると、A10しかないと考えました。
ICTソリューション部 部長 森山 聡士氏
日本ネットワークサービス
課題:
- IPv4アドレスの調達コストが高騰、事業拡張を 妨げない環境構築が急務に
- 既存顧客への影響を最小限にした新環境への 移行
導入効果:
- CGN(キャリアグレードNAT)実装により 約1万の余剰IPv4アドレスを捻出
- 既存顧客に影響を与えずにCGN基盤へ移行
- IPv4アドレスの延命により事業拡張とIPv6移行のためのリソースを確保
A10のソリューション:
- Thunder CGNを利用したIPv4アドレス枯渇への対応
A10 Thunder CGNによって、IPv4アドレス調達の心配から解放 されました。コストを抑えながら相当数のIPv4アドレスが自由に 使えるようになったため、事業の拡張がスムーズにできます。
技術局 情報ネットワーク部 副室長 林本 雅之氏