※本ブログは米国時間2024年10月23日に公開されたA10本社ブログの日本語訳です。原文はこちらからご覧ください。
常に進化している今日の脅威状況下にある企業は、従来のWebアプリケーションファイアウォール(WAF)から次世代ソリューションへの移行が必要となるような数多くのセキュリティ課題に直面しています。この記事では、従来のWAFの欠点を明らかにし、次世代WAFの機能と比較し、現在のデジタルエコシステムにおけるAPIセキュリティの重要性について説明します。
従来のWAFの限界
従来のWAFは既知の脆弱性や攻撃から保護するように設計されていますが、最新の脅威に対する防御としては不十分です。これらのレガシーソリューションはシグネチャベースの検知に依存しているため、ゼロデイ攻撃や新しい攻撃手法に対して少々脆くなっています。さらに、従来のWAFは進化する脅威への対応に苦慮しており、急速に変化する攻撃ベクトルに対応するために必要な俊敏性とインテリジェンスが欠けています。
設定の課題
従来のWAFの設定は、複雑で時間のかかるプロセスです。組織は適切なセキュリティポリシーとルールの適用を決定するのに苦労することが多く、その結果、効果的な保護を得ることができません。さらに、従来のWAFにはきめ細かな制御と微調整のオプションがないため、正当なトラフィックと悪意のある脅威を正確に区別することができず、誤検知や検出漏れが発生します。
ブロックモードとエンフォースモードでの挫折
従来のWAFの中には、潜在的な脅威に関するアラートのみを提供するだけで、積極的にブロックしたりセキュリティ対策を実施したりすることがない受動的な監視モードで動作するものが多く存在します。最近の統計によると、導入済のWAFのかなりの割合が攻撃を効果的にブロックまたは緩和できておらず、組織が攻撃に対して脆弱な状態になっています。この受動的なアプローチでは、攻撃者が脆弱性を悪用して重要なシステムやデータを侵害する可能性があります。
次世代WAFの台頭
次世代WAFは、従来のソリューションの欠点に対処し、最新の脅威に効果的に対抗する高度な機能を提供します。これらの革新的なファイアウォールは、機械学習アルゴリズム、人工知能、振る舞い検知を活用して、これまで知られていなかった新たな攻撃を特定して緩和します。
脅威検知の強化
従来のWAFとは異なり、次世代WAFはゼロデイ攻撃や高度な攻撃手法を検出して防御する機能を備えています。膨大な量のデータをリアルタイムで継続的に分析することで、悪意のあるアクティビティを示す異常やパターンを特定し、進化する脅威に対する包括的な保護を実現します。
ダイナミックな適応性
次世代WAFは、常に変化する脅威の状況に適応し、進化する能力に優れています。セキュリティポリシーとルールを迅速に更新して新たな脆弱性に対処し、従来のWAFにはないプロアクティブな防御メカニズムを提供します。この俊敏性により、急速に進化する攻撃ベクトルに直面しても、組織のレジリエンスを維持できます。
シンプルな設定とポリシー適用
次世代WAFは、セキュリティポリシーとルールの定義プロセスを簡素化する直感的な設定インターフェイスを提供します。きめ細かな制御と微調整オプションにより、組織は正当なトラフィックと悪意のあるトラフィックを正確に区別し、誤検知(偽陽性)と検知漏れ(偽陰性)を減らすことができます。この合理化された構成プロセスにより、組織はセキュリティ体制を効果的に最適化できます。
APIセキュリティの重要性
相互接続されたデジタル時代において、APIはシステム間のデータ交換を促進する上で重要な役割を果たします。しかし、APIには特有のセキュリティ上の課題もあります。次世代WAFは、不正アクセス、インジェクション攻撃、サービス拒否(DoS)攻撃、データ漏洩、その他のAPI固有の脆弱性からAPIを保護する機能を拡張します。堅牢なAPIセキュリティは、機密データの保護、ビジネスの継続性の維持、顧客と利害関係者の信頼の保護に不可欠です。
次世代WAFの必要性は、従来のソリューションで緩和することが困難な今日の脅威に直面していることからも明らかです。従来のWAFの限界と次世代WAFの高度な機能を比較することで、組織はセキュリティインフラをアップグレードする必要性を認識できます。さらに、次世代WAFには、APIセキュリティも含まれているため、今日のデジタル環境における包括的な保護が保証されます。これらの革新的なソリューションを採用することで、組織は新たな脅威から身を守り、進化する攻撃ベクトルに適応し、より安全で回復力のある未来のためのセキュリティ体制を強化することができます。
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