A10ネットワークスのセキュリティソリューションブランドである「A10 Defend」配下の製品「A10 Defend Threat Control」では、A10のセキュリティリサーチチームがDDoS攻撃の状況を世界規模で観測・追跡しています。本ブログでは、A10 Defend Threat Controlによる2026年9月21日から10月20日までの観測データをもとに、最新のDDoS攻撃動向についてご紹介します。

この記事の要点

  • 2026年9月21日から10月20日までの世界のDDoS攻撃回数は、前月のおよそ半分に減少しました。
  • Carpet Bombing攻撃は世界全体では前月とほぼ同水準でしたが、南北アメリカで減少し、その他の地域で増加しました。
  • 世界全体では、A10が「Portmap」と分類する攻撃が上位5種類に入り、前月から攻撃手法の構成に変化が見られました。
  • 日本へのDDoS攻撃は前月の約2倍となり、Carpet Bombing攻撃が特定のクラウドサービス事業者とデータセンター事業者に集中しました。

世界でのDDoS攻撃発生状況

今回の観測期間における世界のDDoS攻撃発生状況を下図に示します。攻撃回数は、前月のおよそ半数に減少しました。攻撃対象となった上位5か国は、順位は入れ替わったものの前月と同じ国が並びました。Carpet Bombing攻撃の攻撃数は前月とほぼ同水準でしたが、地域別では北南米地域で減少し、その他の地域で増加しました。

ATTACK MAP
TOP 5 VICTIM COUNTRIES

1回あたりの攻撃時間の傾向は、前月から大きく変わりませんでした。

ATTACK DURATION

攻撃手法では、A10が「Portmap」と分類する攻撃が上位に観測されたことが、前月とは異なる特徴です。「Portmap」は、ポートマッピングサービスを悪用する攻撃です。こうしたサービスは、悪意ある通信の発信元を隠蔽したり、リフレクション型DDoS攻撃に悪用されたりする可能性があります。

TOP 5 VICTIM ATTACK TYPES

日本へのDDoS攻撃について

日本国内で観測されたDDoS攻撃の発生状況を下図に示します。攻撃回数は前月の約2倍に増加し、Carpet Bombing攻撃も大きく増えました。Carpet Bombing攻撃の大半は、特定のクラウドサービス事業者1社とデータセンター事業者1社に集中していました。

ATTACK MAP

攻撃手法を見ると、世界全体で上位に観測された「Portmap」は、日本では観測されませんでした。一方、上位には含まれないものの、先月の記事でご紹介した「Dahua-37810」とA10が分類する攻撃や、2026年7月の記事でご紹介した「ARM」とA10が分類する攻撃は、今月も引き続き観測されています。

TOP 5 VICTIM ATTACK TYPES
標的となった業界TOP 10(攻撃回数)

まとめ

今回の観測では、世界全体のDDoS攻撃回数が前月から約半減した一方、日本への攻撃は約2倍に増加しました。Carpet Bombing攻撃の集中先や地域別の分布にも変化が見られ、世界全体では「Portmap」に分類される攻撃が上位に入りました。今後も、地域や攻撃手法ごとの動向を継続して把握することが重要です。

A10 Defend Threat Controlでは、簡易版として無料でお試しいただけるサイトをご用意しています。簡易版であるため機能は制限されていますが、A10ネットワークスのリサーチチームが実際に収集したデータを用い、本ブログでご紹介した内容の一部をご覧いただくことができます。