A10ネットワークスのセキュリティソリューションブランドである「A10 Defend」配下の製品「A10 Defend Threat Control」では、A10のセキュリティリサーチチームがDDoS攻撃の状況をワールドワイドで観測・追跡しています。本ブログでは、A10 Defend Threat Controlによる2026年8月21日から9月20日までの観測データをもとに、最新のDDoS攻撃動向についてご紹介します。
この記事の要点
- 2026年8月21日から9月20日までの観測では、世界全体のDDoS攻撃回数が前月比で約1.3倍に増加しました。
- Carpet Bombing攻撃では、先月多く観測された米国への攻撃が減少した一方、ベトナムへの攻撃は約5倍に増加し、トルコへの攻撃も多く観測されています。
- 攻撃手法では、Dahua社製監視デバイス(IPカメラ)の脆弱性を悪用する攻撃が上位に入り、IoT機器を悪用した攻撃への注意が必要です。
- 日本へのDDoS攻撃は前月から若干増加した一方、Carpet Bombing攻撃は減少しました。特定のインターネットサービスプロバイダへの攻撃が、今回のほぼ全期間にわたり検知されています。
- 日本ではDNSを用いた攻撃が最多で、NTPを用いた攻撃も上位となりました。標的業種では、インターネットサービスプロバイダへの攻撃が目立っています。
■ 世界でのDDoS攻撃発生状況
この期間での攻撃発生状況をマップで表したのが下図です。全体の攻撃回数は、先月と比べると約1.3倍に増加しています。Carpet Bombing攻撃については、先月と比べ米国への攻撃は減少し、ベトナムへの攻撃が先月の約5倍に増加しました。トルコへの攻撃も多く観測されています。
1回あたりの攻撃時間の傾向は先月と大きく変わるものではありませんでした。攻撃手法としてA10が「Dahua-37810」として分類しているDahua社製監視デバイス(IPカメラ)の脆弱性を悪用する攻撃が上位に入ったことが今回の特徴です。
2026年7月と8月のA10 Defend観測レポートではARMベースのデバイスやプロトコルを悪用した攻撃の観測をご紹介しましたが、今回の「Dahua-37810」も含め、A10 Defend Threat ControlはIoT機器経由での様々な攻撃も検知・観測することができます。上述のような監視カメラだけでなく、各種センサなども含め、今やIoT機器は非常に多く存在します。知らず知らずのうちにそれらの機器が攻撃に加担してしまうリスクを避けるため、今一度脆弱性の有無などを確認し早期対策することが重要です。
■ 日本へのDDoS攻撃について
この期間における日本への攻撃発生状況をマップで表したのが下図です。全体の攻撃数は先月より若干増加していますが、Carpet Bombing攻撃は減少しています。今回の特徴は、あるインターネットサービスプロバイダへの攻撃が突出していることです。このインターネットサービスプロバイダへの攻撃は、今回のほぼ全期間にわたって検知されています。
攻撃手法では、DNSを用いた攻撃が最も多く観測された点はグローバルでの観測結果と同様ですが、日本では続いてNTPを用いた攻撃が上位となり、グローバルで上位に観測された「Dahua-37810」はわずかに観測されたのみでした。
■ まとめ
今回の観測では、世界全体のDDoS攻撃回数が前月比で約1.3倍に増加し、Carpet Bombing攻撃の主な観測地域にも変化が見られました。また、Dahua社製監視デバイスの脆弱性を悪用する攻撃が上位に入り、IoT機器が攻撃に悪用されるリスクも引き続き確認されています。日本では特定のインターネットサービスプロバイダへの攻撃がほぼ全期間にわたり観測され、DNSやNTPを用いた攻撃への継続的な警戒が必要です。
A10 Defend Threat Controlでは、簡易版として無料でお試しいただけるサイトをご用意しています。簡易版であるため機能は制限されていますが、A10ネットワークスのリサーチチームが実際に収集したデータを用い、本ブログでご紹介した内容の一部をご覧いただくことができます。
- A10 Defend Threat Control機能限定お試し版:https://threats.a10networks.com/
- A10 Defend Threat Control製品紹介:
https://www.a10networks.co.jp/products/network-security-services/threatcontrol.html
