由利本荘市、三層分離におけるクラウドサービス活用のため A10 Thunder CFWを導入

A10ネットワークス株式会社（本社：東京都港区、日本法人代表 兼 社長 米国本社ヴァイスプレジデント兼務：川口 亨、以下A10）は、由利本荘市が、三層分離におけるクラウドサービスのローカルブレイクアウトのために、A10のセキュリティプラットフォーム「A10 Thunder CFW」を導入したことを発表します。

導入背景

2005年に本荘市と由利郡の7つの町が合併して誕生した由利本荘市は、秋田県内最大となるおよそ10%を占める面積を誇ります。同市は現在、情報通信技術利活用推進本部を設置してCIO体制を確立し、CIO補佐官を外部から任命するなど、IT調達改革や電子申請の基盤整備などのIT戦略を推進しています。

同市は、平成の大合併の影響で各支所が広大な領域内で点在し、会議のたびに移動費などの膨大な人件費が発生してしまうという課題を抱えていました。そこで同市は、新型コロナウイルス感染症の拡大も受け、単なる働き方改革に留まらない、コミュニケーションの活性化を実現するための基盤刷新を決定し、Office 365を新しいコミュニケーション基盤として選択しました。

しかし、従来の三層分離（αモデル）においてOffice 365を運用するには、Office 365にアクセスする端末とLGWANに接続をする端末を分離する必要があり、テレワーク時にも煩雑なフローが発生するなど、使い勝手の面で働き方改革が阻害される懸念がありました。また、総務省が挙げる業務端末と業務システムをインターネット接続系に移行するβモデルによる解決方法は、環境構築のために多くのコストと時間が発生します。

そこで同市は、同課題を迅速に解決すべく、低コストで柔軟なクラウドサービスの活用を実現できる、三層分離を維持しながらOffice 365のトラフィックをローカルブレイクアウトする環境を採用しました。同市は、ローカルブレイクアウトを担うソリューションとして、Office 365の頻繁に変更されるドメインを自動更新でき、アカウント制限によりセキュリティも高められることを決め手に、A10 Thunder CFWを導入しました。

導入効果

A10 Thunder CFWは、企業や自治体のクラウドサービスの活用促進に必要となるさまざまなネットワーク・セキュリティ機能を統合したセキュリティプラットフォームです。ローカルブレイクアウトを含むトラフィック振り分け機能により、クラウドサービスのトラフィックの柔軟な制御やネットワークの逼迫にも対応します。

2021年3月より、同市に在籍する約1,500人の職員全員がOffice 365を活用しており、庁内のLGWAN接続系の端末から、インターネット分離によるVDIや画面転送を挟まずにOffice 365に直接接続するローカルブレイクアウトを、A10 Thunder CFWが担っています。庁外の端末は、自治体向けのリモートデスクトップシステムを経由して、LGWAN接続系の端末からOffice 365にアクセスする環境となっています。

また、A10 Thunder CFWのSSL/TLS可視化機能によるテナント制御にて、個人や無料アカウントなどによるログインをブロックし、セキュアな環境も維持できています。さらには、Office 365のドメイン更新にもA10 Thunder CFWが自動追随しているため、運用の負担軽減にも大きく寄与しています。

同市は、A10 Thunder CFWを要としてOffice 365の円滑でセキュアな利用環境を構築することで、会議実施に伴う移動費の削減など、年間約1億5000万円の人件費削減を見込んでいます。同市は今後も、ローカルブレイクアウトの対象とするクラウドサービスを追加し、さらなるコミュニケーションの活性化を推進していく予定です。

システム構成図

由利本荘市の導入事例の詳細

https://www.a10networks.co.jp/case/files/A10_CS_JP_2021May_YurihonjoCity.pdf

関連ウェビナーの開催について

本導入事例の詳細を説明する無料のウェビナーを6月23日(水)に開催します。詳細は以下をご覧ください。

ウェビナー概要