謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

A10ネットワークスは、セキュアで持続可能なネットワークをお客様にお届けすべく、多様なネットワークセキュリティ機能を備えたアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」を提供しており、お客様のビジネストランスフォーメーションの実現をミッションとして掲げています。

昨今は通信事業者のみならず、Webサービス、製造業、エンターテインメント、メディア、社会公共、運輸、教育、中央官公庁、地方自治体など、日本国内で1,750を超えるお客様にA10の製品やソリューションを導入いただいております。また、機能面や拡張性、使いやすさ、信頼性、保守サポートといった点においてもお客様から高い評価をいただいており、2023年の新規顧客数も270を超えて安定した成長を遂げています。

2024年は、DDoS攻撃の脅威がより一層高まると予想されている一方、コロナ禍を経て働き方も大きく変わり、ネットワークやセキュリティの考え方も変化を続けています。A10は、高速かつ安全・安心・安定したネットワーク環境とアプリケーションをご提供し、パートナー様とともにお客様のビジネストランスフォーメーションの実現に貢献してまいります。

■サイバー攻撃対策の適用範囲を拡張

近年はマルウェアに感染したIoT機器がDDoS攻撃に加担させられる事例が増加しており、A10が追跡したDDoS攻撃ツールはこの2年で約3倍の1,540万個に拡大しています。こうした背景から、A10はサイバー脅威の増大に対処する総合ソリューションとして、セキュリティ対策製品を体系化した「A10 Defend Suite」を2023年11月に発表しました。

「A10 Defend Suite」のゼロデイ攻撃対策では、AIや機械学習による自動防御機能を提供しています。さらに、攻撃ツール化したデバイスを早期発見することで先回り防御を可能にする新しいSaaS型クラウドサービスを、2024年第1四半期に「A10 Defend Suite」へ追加する予定です。

このサービスでは各種ブロックリストの提供も予定しており、他社製ファイアウォールやSIEM製品にインポートすることができます。これにより、プロアクティブな防御環境を構築することができるようになります。

■ハイブリッドワーク環境の支援

オフィスとリモートの双方で使いやすいネットワーク環境を構築するうえでクラウド利用は加速度的に拡大していますが、一括したセキュリティルールの適用やアクセス状態の管理・監視が課題となっています。そこでA10はハイブリッドアクセスプロキシソリューションをご提供しています。

オンプレミス環境やデータセンターからのクラウド向け通信をコントロールする高性能な専用ハードウェア「Cloud Access Proxy」は、国内数百社のお客様や自治体様に導入した実績があります。また、リモート環境からのクラウド向け通信に対しては「Cloud Access Controller」をクラウドサービスでご提供しており、今後は他社との連携機能を強化することでより詳細なポリシー設定にも対応できるよう機能開発を進めています。

■マルチクラウド対応の推進

ネットワーク環境のレジリエンスを高めるためマルチクラウドの導入が増えていますが、クラウド毎に異なる運用環境によって運用コストが増加するとともに、通信量によるコスト増も課題となっています。A10 Thunder ADCによる統一化された運用環境で集中管理することにより、プライベートクラウドとパブリッククラウドのシームレスな併用と可視化が可能となります。また、クラウドでコスト高になるサービスについてはオンプレミスで提供することによりコストの最適化を実現します。

通信事業者様におかれましてはコストの最適化とパフォーマンスに対するご要望が高まっていることから、A10はコンパクトかつハイパフォーマンスなアプライアンスとして、新たに「第6世代ハードウェアモデル」を2024年初頭から順次投入いたします。仮想化を含むあらゆる環境に対応するとともに、あらゆるライセンスモデルをご提供することでコストの最適化を実現します。また、将来的にはすべてのソリューションを一元管理・監視・可視化する次世代コントロールプレーンの提供も予定しております。

セキュアで持続可能なネットワークに向けて、引き続きA10はアプリケーションセキュリティでお客様のビジネスを強力に支援してまいります。2024年が皆様にとってさらなるご繁栄の一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

A10ネットワークス株式会社
日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント
川口 亨

A10ネットワークス株式会社 日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント 川口 亨