謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

A10ネットワークス株式会社は、高速なトラフィック処理や大容量のセッション管理を特徴とするアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」を提供しており、現在、国内売上はグローバルの4分の1以上を占め、2020年には282社の新規のお客様を獲得するなど、日本市場のニーズに応えながら持続的な成長を続けてきました。

2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、弊社だけではなくパートナー企業様、そして様々な業界のお客様が大きな影響を被り、未曾有の事態に対処すべく変革が進んだ一年となりました。A10は2021年のニューノーマルにおける国内のお客様の更なる変革をA10 Thunderシリーズで支援すべく、以下の取り組みにフォーカスして事業を展開してまいります。

企業のリモートワーク/ゼロトラストネットワークの定着支援

昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、多くの企業でリモートワークが導入され、ニューノーマルにおける新しい働き方が浸透した1年となりました。そしてリモートワークの推進に伴い注目を集めたのが、全てが信頼できないことを前提に、あらゆるユーザーやデバイス、場所を保護対象とする「ゼロトラストネットワーク」です。

A10は、セキュリティプラットフォーム「A10 Thunder CFW」において、セキュアなリモートアクセスやユーザー・デバイスのアクセス制御、暗号化通信の可視化、ローカルブレイクアウトなどの機能を提供しており、今後もリモートワークやゼロトラストネットワークの定着を支援するような機能強化を続けてまいります。

公共機関のデジタル化の推進

2020年は企業だけではなく公共機関のデジタル化が進んだ1年となりました。政府の掲げる「クラウド・バイ・ディフォルト原則」に加えて、今後「デジタル庁」が設立されることで、政府・自治体のDXは更に加速すると予測されます。また、教育機関においては、文部科学省が提唱したGIGAスクール構想により、児童生徒1人1台の端末や高速大容量の通信ネットワークの整備が進んでいくと考えています。

A10は、クラウド向けトラフィックの増大に対応する「クラウドアクセスプロキシソリューション」や、暗号化通信を悪用した攻撃に対応する「SSL/TLS可視化ソリューション」、OPSWAT社様とのパートナーシップによるマルチスキャンのマルウェア対策とファイル無害化ソリューション「A10 Security Gateway with OPSWAT」などにより、公共機関のデジタル化に不可欠なクラウドアプリケーションの利用を促進しています。

特にSSL/TLS可視化機能に関しては、トレンドマイクロ社様や昨年発表した三菱スペース・ソフトウエア社様、トーテックアメニティ社様、アルプス システム インテグレーション社様およびOPSWAT社様などのパートナー企業様のセキュリティ製品との連携を、更に拡大してまいります。

5G/IoTの普及とオリンピック開催に伴う大規模DDoS攻撃への対処

2020年には、ついに通信事業者による5Gの商用サービスが開始されました。5Gは高速・大容量、低遅延、多接続と多くのメリットをもたらす一方で、新たなサイバー攻撃のリスクを生み出します。特に、5Gの活用によるIoTデバイスの普及によりDDoS攻撃が高度化・複雑化する可能性があり、さらには2021年に延期となった東京オリンピックも控える中では、多くのサービス事業者がかつてない規模のDDoS攻撃に備える必要があります。

A10は、機器単体で最大500Gpsの防御性能と機械学習による自動防御を備えたDDoS対策アプライアンス「A10 Thunder TPS」に加え、実用的なDDoS脅威インテリジェンスを提供することにより、5G時代に向けますます苛烈さが増すであろうDDoS攻撃への対策を支援してまいります。

2021年が皆様にとってさらなるご繁栄の一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

A10ネットワークス株式会社
日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント兼務
川口 亨

A10ネットワークス株式会社 日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント兼務 川口 亨