名古屋市、β'モデルの構築に向けて「A10 Thunder CFW」を追加採用

革新的なアプリケーションネットワーキングとセキュリティソリューションを提供するA10ネットワークス株式会社(本社：東京都港区、日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント 日本 アジア太平洋地域 代表：川口 亨)は、名古屋市(愛知県)が、DX推進とAI活用の加速に向けたβ'モデルの構築にあたり、インターネット接続時のプロキシとして、統合型ADC+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を追加採用したことを発表します。

■ 導入背景

名古屋市は、2019年に策定した「名古屋市総合計画2023」に基づき、ICTを活用した行政サービスの高度化と業務効率化を推進しています。2023年には、Microsoft 365の本格導入に向けたローカルブレイクアウト環境として、αモデルにA10 Thunder CFWを導入しました。

その後、2026年に開催するアジア競技大会および、アジアパラ競技大会を見据えた都市機能の高度化を背景に、社会全体のクラウド活用や働き方改革の流れを受け、さらなるDX推進とクラウド標準化を掲げて、β'モデルへの移行を検討してきました。

こうした中、名古屋市職員がMicrosoft 365や生成AIをフル活用することを想定し、より高性能かつ柔軟なネットワーク環境を構築するため、インターネットアクセスにおけるクラウドアクセスプロキシの役割を担う機器としてA10 Thunder CFWの追加採用を決定しました。

■ 見込まれる導入効果

β'モデルでは、高いセッション処理能力やSSLアクセラレーション、ロードバランシング機能を備えたプロキシ環境として、2台のA10 Thunder CFWを冗長化で構成します。Microsoft CopilotによるAI機能のほか、Teams、Exchange、SharePoint、OneDriveなどMicrosoft 365の各種サービスについて、2万人超の職員が1人あたり100セッションを同時に使用しても耐えるスペックを採用しています。

2023年に導入したA10 Thunder CFW 1台については、スタンバイ機とすることで可用性と災害対策を両立します。また、運用負荷の高かったPACファイルによる通信制御は、A10内部でルーティング処理を完結させることで、属人的な運用から脱却し、効率化を図ることが可能です。

名古屋市はMicrosoft 365の活用を軸に、庁内業務の効率化と市民向けサービスの高度化を図るとともに、将来的にはゼロトラストセキュリティモデルの実現を目指していることから、A10の柔軟な機能を活かした新たなネットワーク構成の検討も進めていく予定です。

■ 名古屋市のネットワーク構成図

■ A10 Thunder CFWについて

A10 Thunder CFWは、企業や自治体のクラウドサービスの活用促進に必要となるさまざまなネットワーク・セキュリティ機能を統合したセキュリティプラットフォームです。通信制御の機能では、クラウドサービスのドメイン名を基に、通信を柔軟かつ正確に振り分け、ネットワークの逼迫にも対応します。また、A10 Thunder CFWは自治体のネットワーク環境における通信を集約し、Microsoft 365の通信を直接インターネットに振り分けるとともに、インターネット回線の負荷分散も担い、レスポンス低下やアクセス遅延を防ぎます。さらに、不定期に更新されるMicrosoft 365ドメインの自動更新にも対応しているほか、日本語による分かり易いGUIにより運用の負荷軽減にも寄与します。