A10ネットワークスは、AI推論・学習を高速化する専用アクセラレータ「AI-Engine」を搭載した新しいエントリークラスのハードウェアアプライアンス製品「A10 Thunder 1060S-AI」を発表します。

本モデルにより、AIを活用したセキュリティ機能やプロアクティブな監視機能を高速化できるとともに、負荷の高い複雑な演算処理をAI-Engineにオフロードすることで、従来よりも高速で低遅延なアプリケーショントラフィック処理を実現します。AI対応モデルである「A10 Thunder 1060S-AI」は、日本市場で2026年前半にリリースする予定です。

A10 Thunder 1060S-AI 製品画像

■ 提供背景

大規模言語モデル(LLM)による生成AIの普及に伴い、様々な場面でAIが活用されるようになりました。この状況に対してA10は、「AIをターゲットとした新たな脅威」と、「AIを悪用した新たな脅威」の2つのリスクを考慮する必要があると考えました。

AIをターゲットとした脅威では、LLMモデル自体への攻撃や機密情報の漏洩などが考えられます。また、AIを悪用した脅威では、AIによるボットネット制御や防御対策に自動適応するDDoS攻撃などがあげられます。

A10はこれらの脅威に対応するため、AIを活用した様々な機能を搭載するとともに、それらの機能を十分な性能で提供できる専用のハードウェアモデルを提供します。これにより従来のアプリケーション配信・セキュリティ機能に加えて、こうしたAIによる新たな脅威への対応を推進します。

■ AI-Engineの活用例

A10 Thunder 1060S-AIのAI-Engineを活用した機能には、以下のようなものがあります。

  • 従来よりも高速化した攻撃トラフィック学習と防御機能
  • LLMへの攻撃や機密情報漏洩を防ぐ生成AI向けファイアウォール機能
  • 障害の予兆を検知して推奨設定をガイドするAIOps機能

■ A10 Thunder 1060S-AIの特徴

大規模から中小規模のお客様まで幅広くご利用いただいているハードウェアアプライアンス製品A10 Thunder 1060Sに、AI処理を高速化する「AI-Engine」を搭載したモデルです。

A10 Thunder 1060Sは、ネットワークインターフェイスとして、1Gカッパーポート、10G/25Gファイバポート、1G/10Gファイバポートを有し、TLS 1.3の高速化にも対応しています。また、異なるモデルタイプにより、アプリケーション配信・サーバー負荷分散や、ファイアウォール、クラウドアクセスプロキシ、SSL可視化、DDoS攻撃緩和などの各種機能を提供します。

A10 Thunder 1060S

  • ラックユニット:1U
  • ネットワークインターフェイス:1Gカッパーポート、10G/25Gファイバポート、1G/10Gファイバポート

■ 今後のAI対応モデル

A10は市場のニーズに素早く対応すべく、今後もミッドレンジクラスのハードウェアアプライアンスでAI対応モデルをリリースする予定です。また、ハードウェアアプライアンスだけでなく、AIを活用した新たな機能も提供していく予定です。

■ Interop Tokyo 2025への出展とライブデモ

A10は、2025年6月11日(水)~13日(金)まで幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2025」に出展します。A10ブースでは、AI時代のサイバー攻撃から自社ネットワークとサービスを守る最新ソリューションについてライブデモを交えてご紹介します。

ライブデモコーナーでは、日本市場で来年リリースするA10 Thunder 1060S-AIの実機をいち早く皆さまにご紹介します。生成AIへの攻撃や機密情報漏洩を防ぐAIファイアウォールや、AIが障害の予兆を検知して推奨設定をガイドする機能、AIを用いたDDoS防御機能などをご覧いただけますので、ブースにお立ち寄りの際はぜひご覧ください。会期中はAI担当リードエンジニアも米国から来日しています。

※A10 ロゴ、A10 Networks、A10 Thunderは米国およびその他各国におけるA10 Networks, Inc. の商標または登録商標です。