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「Microsoft Azureを活用した快適なIT環境の実現」開催レポート -【2】A10ネットワークス:ハイブリッドクラウド活用のためのA10のソリューション

小雨が降りしきる天候のなか、多くの方に参加いただいたA10ネットワークス主催の「Microsoft Azureを活用した快適なIT環境の実現」セミナー。オンプレ設備のクラウド移行を検討中のITインフラ担当者向けに、A10のソリューションとMicrosoft Azureを活用し、クラウドとオンプレミスを効率よく活用するための手法や勘所が披露された。協賛企業であるNECも含めた各社の講演内容について3回に渡りレポートする。

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【2】ハイブリッドクラウド活用のためのA10のソリューション

続いてA10ネットワークス株式会社 ソリューションアーキテクトの石塚 健太郎が登壇し、ハイブリッドクラウド活用のためのA10のソリューションについて解説した。

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A10ネットワークス株式会社 石塚 健太郎

最初に、A10の主力製品であるアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」に触れ、「豊富なネットワーク機能およびセキュリティ機能をオールインワンで提供しているのが特長。ACOSという独自OSによって、小さな筐体でも高いパフォーマンスを出すことができる」と説明。性能の高さはソフトウェアに起因しているため、仮想版でも高いパフォーマンスが発揮できるという。

 A10 Thunderシリーズは、当初はサーバーの負荷分散を行うA10 Thunder ADCを中心に展開していたが、現在は大規模なIPv4/IPv6変換を行う「A10 Thunder CGN」やDDoS防御を行う「A10 Thunder TPS」、そしてSSL通信可視化やファイアウォール機能を含む様々なセキュリティ機能を統合した「A10 Thunder CFW」などの多様な製品ラインを展開している。「これらの製品群を、アプライアンスだけでなく、仮想版やベアメタル、コンテナ、クラウドといったさまざまなフォームファクタで提供しており、製造業や金融、Web事業者、サービスプロバイダ、通信事業者まであらゆる業種、規模に対応できることが特長。これらの製品群はオープンなREST APIにて操作できる。」と説明する。

 次にネットワーク観点からのクラウド活用のポイントについて触れ、クラウドサービスを単純に利用する場合と、クラウド上に環境を用意して社員やユーザーに利用してもらう場合では、それぞれに求められるネットワーク要件が違うと指摘する。「業務影響という意味では、従来は拠点からデータセンターまでの通信だけでよかったが、今はインターネットを経由してクラウドまで安定させる必要がある。お客さま向けにサービスを提供する場合は、多くのユーザーが安定的かつ快適にアクセスできる基盤が必要となる。そこにA10のソリューションを活かすことができる」。

 具体的には、A10 Thunder CFWのクラウドプロキシの機能を、既存プロキシの代替にしたり、その前段に設置したりする活用方法がある。「クラウドサービス利用時には、セッションが増えてプロキシやファイアウォールが限界を迎えてしまう。そんな時に、クラウドプロキシを利用すれば、社内端末からの通信をすべてA10 Thunder CFWで受けて、宛先ドメイン名を識別して振り分けてくれる。直接クラウドサービスへのトラフィックを流すなど、既存プロキシの負担も軽減できる」と説明する。また、A10 Thunder CFWは、IPsec-VPNの機能も持っており、Azure VPNゲートウェイと接続してセキュアな通信も実現できる。「他にも、AzureやAWSのIoTサービスを利用する際には、通信のTLS化も可能」と説明。

 さらに、顧客体験向上にもA10のソリューションが役立つという。具体的には、ロードバランサーの機能を利用してサーバーの負荷を軽減し、大量のセッションを処理するというもの。なお、Webサービス事業者が、データの外部連携や社内の別サービスとの連携などの、サーバー間の通信でプロキシとして使う活用例もある。

 また、パブリッククラウド上でも、Thunderシリーズの仮想インスタンスであるA10 vThunder ADCやクラウドネイティブなサービスに適したA10 Lightning ADCといったADCを提供している。「これら複数のクラウドに展開しているADCに対して、Harmony Controllerというプラットフォームにより、一元管理やアプリケーション分析もできる」。

 ここで、パブリッククラウドのADC機能を使わずに、A10のADCを使用するメリットについて言及。「もともとパブリッククラウドに備わっているADC機能では、高度なロードバランス機能は利用できない。そこで、Thunder ADCが活躍できる。マルチクラウドでのトラフィックの可視化や統合管理、クラウド上のADCを同じように操作・設定できる点が大きなメリット」と強調した。

 最後に、契約した帯域幅のプールの範囲内で、使用する分だけ帯域幅を払い出すことが可能なA10 FlexPoolや、A10 Lightning ADCによるKubernetesとの連携やマイクロサービス間トラフィックのアクセス制御(サービスメッシュ)などを紹介した。A10 FlexPoolは、マルチクラウドに対応したライセンス体系であり、1Mbps単位で帯域が払い出せることが大きな特徴であると言う。

「クラウドサービスを活用するためのネットワークには、快適なアクセスやトラフィック制御、セキュリティが欠かせません。また、クラウドサービスの展開には、高度なアプリケーション配信や可視化機能が必要です。これらを実現するA10のソリューションをぜひ検討ください」と締めくくった。

>>【3】クラウドコンピューティングの真価とハイブリッドクラウドの価値(5月21日頃公開予定)