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用語集

IPv6とは?

IPv6とは?

IPv6とは、インターネットに接続された機器にパブリックIPアドレスを割り当てるための現在の標準規格です。1980年代初頭に導入されたIPv4規格の後継規格であるIPv6は、インターネット接続の急激な増加によるIPv4アドレスの枯渇という問題に対処するために開発されました。IPv6では、IPv4の何倍ものユニークなIPアドレスが提供されるため、実質的に無制限のデバイスがインターネットに接続できるようになります。「IPv6とは何か」という問いには、「IPアドレス枯渇問題に対する長期的な完璧な解決策」と答えることができます。

IPv6 address example

IPv6はIPv4に比べて、十分な供給量に加え、効率、セキュリティ、シンプルさ、サービス品質(QoS)の向上など多くのメリットをもたらしますが、IPv6とIPv4の問題は、旧式の規格を改良バージョンに置き換えというような単純なものではありません。そもそもIPv6はIPv4と後方互換性がないため、2つの規格の 共存や 移行には多くの課題があります。実際、IPv6の導入から20年以上が経過した現在も、企業はIPv6とIPv4の微妙な違いに頭を悩ませており、今後もその状況は続くと思われます。IPv6とIPv4の非互換性を調整する役割を担う技術系企業にとって、「IPv6とは何か?」に対する反応はそれほど熱狂的なものではないかもしれません。

IPv6とIPv4の比較

技術的には、IPv6がIPv4より優れていることは明らかです。IPv4で使われていた32ビットアドレスではなく、128ビットアドレスを使うことで、IPv6は膨大な数のインターネットユーザー、常時接続デバイス、モバイルデバイス、IoT、その他人々がIPで接続したいと思うあらゆるものに容易に対応できるようになります。しかし、IPv6への移行は一夜にして実現できるほど簡単なものではありません。IPv4とIPv6の直接通信は不可能であるため、コネクティビティ エコシステムの3つの要素、すなわちコンテンツ、デバイス、ネットワークがすべて同じ規格で揃う必要があるのです。事業者が自社のインフラをIPv6に変換したり(現在進行中)、デバイスがこの規格をサポートしたりするだけでは十分ではなく(多くはサポートしていますが、すべてではありません)、コンテンツを提供するWebサイトもIPv6を使用しなければなりません。現在、世界中のウェブサイトとウェブトラフィックの大部分はIPv4だけをサポートしています。

No built-in communication or backward compatibility between IPv4 and IPv6 networks
IPv4ネットワークとIPv6ネットワーク間には後方互換性がない

IPv6とIPv4の対立が長引く中、サービスプロバイダーや企業は、ユーザーが使用するあらゆるデバイスであらゆるインターネットコンテンツにアクセスできるよう、両方の規格をサポートする必要性に直面しています。一方、データセンターとネットワークのIPv6完全移行は、コストと時間がかかり、環境内のすべての接続デバイスとアプリケーションを含む破壊的なプロセスとなります。場合によっては、ネットワーク全体を再構築しなければなりません。このような作業は、Software-Defined Networking、クラウド、5G、エッジなど、より戦略的な技術への取り組みとの間で予算やリソースを奪い合うことになります。このような観点から、企業は、IPv4からIPv6への変換など、IPv6とIPv4のギャップを埋めるためのシンプルでコスト効率の高い方法を緊急に必要としています。

IPv4からIPv6への変換

IPv6の完全移行が最終目標であることに変わりはありませんが、IPv4とIPv6のインフラは、コンテンツ、デバイス、ネットワークといったコネクティビティチェインにおいて、今後何年にもわたって共存し続けるでしょう。実際、この共存を促進することで、企業は時間を稼ぎ、より急がず、秩序正しく、効率的な移行を行うことができます。このため、IPv4からIPv6への変換を通じて、IPv4とIPv6のデバイス、ネットワーク、Webサイト間の接続を可能にする技術がいくつか開発されています。

NAT64やNAT46などのIPv4からIPv6へのネットワークアドレス変換(NAT)技術は、プロバイダのネットワーク内のゲートウェイでIPv4とIPv6プロトコルスタック間の変換をDNS64で行い、加入者またはプロバイダのネットワークのいずれがネイティブでサポートするかを問わず接続性を確保します。IPv6エンドユーザーの場合、DNSリクエストはDNS64デバイスによって受信され解決されます。IPv6 DNSレコードがある場合、解決はエンドユーザーに転送され、サービスプロバイダーのIPv6インフラ上でリソースに直接アクセスすることができます。IPv4アドレスのみが利用可能な場合、DNS64はそのNAT64プレフィックスを使用してレコードを変換し、それをエンドユーザーに転送します。その後、エンドユーザーはNAT64デバイスにアクセスし、NAT64デバイスはIPv4サーバーへのトラフィックを変換します。

Service provider NAT444 solution
サービスプロバイダー向けNAT444ソリューション

NAT64/DNS64は、IPv6クライアントがIPv4インフラを中断することなくIPv4コンテンツにアクセスすることを可能にしますが、IPv4クライアントがIPv6コンテンツにアクセスすることを支援することはできません。さらに、SkypeやWhatsAppなど、人気のあるIPv4専用アプリケーションの中には、NAT64を介して機能しないものがあります。このような場合、組織は464XLATを利用できます。これは、クライアントがSIITトランスレータ(ステートレスIP/ICMP変換)を使用してIPv4パケットをIPv6に変換し、IPv6のみのネットワークを介してNAT64トランスレータに送信する技術です。IPv4への変換後、パケットはIPv4対応ネットワークを介して、Skype、WhatsApp、その他のIPv4専用アプリケーションのIPv4専用サーバーに送信されます。464XLATは、このトラフィックをサポートするためにIPv4ネットワークを維持し、パブリックIPv4アドレスを追加で割り当てる必要がない一方で、クライアントサーバーモデルでのIPv4のみをサポートし、IPv4ピアツーピア通信やIPv4受信接続をサポートしない、という制限があることに注意してください。

MAP-T(Mapping of address and port using translation)は、IPv4からIPv6への変換のための別の選択肢を提供します。ステートレスNAT64技術とMAPルールを使って、MAP-TはIPv4パケットをIPv6に変換し、IPv6のみのアクセスネットワークで転送できるようにします。

A10のIPv6とIPv4間の移行支援

A10は、IPv4延命とIPv6移行のためのソリューションによって、組織がIPv4と IPv6の間のギャップを埋めるのを支援します。A10のCGNAT/IPv6移行ソリューション A10 Thunder® CGNは最先端のキャリアグレードのネットワーキングソリューションであり、プロトコル変換を伴う高性能な CGNAT を提供し、サービスプロバイダーや企業が IPv4 への投資を拡大しながら、同時に IPv6 標準に移行することを可能にします。

IPv4とIPv6間のアドレス変換を高性能で包括的なセキュリティ製品に統合したA10の統合型ADC+ファイアウォール A10 Thunder® CFWも提供しています

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