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2016 年 セキュリティ予測5~ドローンの攻撃:ドローン関連のセキュリティの脅威が増加する~

消費者によるドローンの利用が増加しています。2016 年はさらに増加することが予想されており、ドローンの売上高は10 億ドルを超えるとみられています。しかし、その人気の上昇に伴って、新しいサイバーセキュリティや物理セキュリティのリスクも発生するでしょう。

ドローンは、軍事目的から農作物の監視、さらには空からの荷物の配達まで、多様な用途で使用されています。インドのチェンナイで発生した集中豪雨では、警察がドローンを使用して200 名の市民を発見、救出しました(1)。ドローンは昨夏ロサンゼルスの高速道路火災の鎮火作業を遅らせてしまいましたが(2)、将来的には火災を上空から検知し、放水できる可能性があります。

しかしドローンは、プライバシーの侵害から企業スパイ活動、テロにいたるまで、幅広いリスクももたらします。ドローンの所有者が隣人にスパイ活動を行ったことが報じられましたが、ドローンは機密プロジェクトの詮索や競合情報の収集にも活用が可能です。

映画『スターウォーズ』のエグゼクティブは、ドローン所有者による新作映画セットの写真撮影を防止する計画を立てました(3)。他の業界のエグゼクティブも用心が必要です。たとえば石油探査会社は、ドローンを使用して採掘場所を調査しようとする競合企業に警戒しなければなりません。またIT 管理者は、スニファーやその他のスパイツールに接近しすぎるあまりドローンが企業WiFi ネットワークにアクセスできないようにする必要があります。

ドローンはマルウェアのような他のサイバーセキュリティ攻撃と同様の深刻な脅威をもたらすわけではありませんが、2016 年はドローンがもたらしうるサイバーセキュリティや物理セキュリティのリスクを考慮するべきです。

結論 - 2016 年への備えのためにできること

将来どの脅威が最大の被害をもたらすかを予測するのは困難ですが、暗号化、IoT、モビリティ、クラウド、インターネットに接続されたドローンなどのトレンドにより、2016 年は重大なセキュリティリスクが発生するでしょう。

こうしたリスクに備えるためには、企業では、サーバーがデータセンターとクラウドのどちらでホストされていても、エンドポイントとして従来のコンピューターとモバイルデバイスのどちらを利用していても、サーバーとエンドポイントを保護できる多層型防御を導入する必要があります。従業員は常に将来を予測できるわけではありませんが、適切なセキュリティテクノロジー とプロセスの導入によって、企業は将来のリスクに対応する体制を整えることが可能です。

2016年セキュリティ予測(最も深刻な脅威とその防御方法)の全文は、こちらよりダウンロードいただけます。

  1. The Hindu 紙、 http://www.thehindu.com/news/cities/chennai/chennai-rains-police-used-drones-to-locate-stranded-people/article7957968.ece
  2. LA Times 紙、http://www.latimes.com/local/lanow/la-me-ln-drone-firefighting-oakhurst-20150914-story.html
  3. Mirror、http://www.mirror.co.uk/tv/tv-news/star-wars-episode-viii-studio-6984572