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A10、2018年のクラウドコンピューティングについての5つの予測

本ブログは、2017年12月4日に米国A10 Networksが掲載したブログ記事の抄訳を元にしています

わずか数年前は、クラウドコンピューティングが2017年現在の利用率より高くなるだろうという予測は多くはありませんでした。しかし現在では、79%の企業がクラウド上(パブリッククラウドとプライベートクラウドでほぼ半々の割合)でワークロードを実行しています(RightScale社の調査より)。誰が予見できたでしょう?

クラウド利用率が絶えず上昇している中、クラウドはどこへ向かっていくのでしょうか?

クラウドの将来動向を先取りするため、フラックス・キャパシター (映画バック・トゥ・ザ・フューチャーに登場する次元転移装置) を起動し、デロリアンのタイムマシンを時速88マイルまで加速し、2018年に何が起きるか見てみましょう。

1. 真のハイブリッドクラウドが登場

ハイブリッドクラウドは常に話題の中心にあります。パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスといったさまざまな基盤上で共通のオーケストレーションツールや管理ツールを使用して、各種アプリケーションを実行できるようになることは魅力的です。さまざまなワークロードが異なるクラウド上で実行され、別々に管理されるマルチクラウド環境が2018年には主流となり、真のハイブリッドクラウドが登場するでしょう。

ハイブリッドクラウドのための主要な技術開発やパートナーシップの形成はすでに行われています。たとえば、MicrosoftのAzureおよびAzure Stackでは、パブリッククラウドとプライベートクラウドとの間で統一された基盤とAPI機能が提供されますし、VMwareとAWS、CiscoとGoogleの協業もあります。これらを組み合わせて新しく作られたサービスによりクラウド環境は真に融合され、運用の俊敏性、効率性、拡張性をさらに向上させるハイブリッドクラウドを生み出します。

2. Kubernetes (クーベネティス) がコンテナオーケストレーションの中心に

コンテナオーケストレーションの支配権争いは、ここ2年間におけるクラウドの主な出来事の一つです。Docker Swarm、Kubernetes、Mesosの争いは激しいものでした。

しかし、2018年においては、Kubernetesがコンテナオーケストレーションの王者となり、ミッションクリティカルでスケーラブルな本番環境におけるデプロイの主流になるでしょう。そのコントリビューターの多さと、迅速な機能開発、さまざまなプラットフォームのサポートが、この流れを後押しすると考えられます。

これに加えて、Kubernetesは非常に心強い協力者の支援を受けています。AzureとGoogle Cloud、そしてAWSは、Kubernetesのマネージドサービスを開始しました。IBMは、プライベートクラウドにおいてKubernetesをサポートすると発表しました。

Kubernetesはより多くの環境において導入の主流となり、来年には大規模なワークロードの本番環境への導入増加が見込まれます。

3. AIにより分析機能が向上

現在、AIはいたるところに存在します。家庭内にはスマートスピーカーがあります。そして2018年にはAIが分析機能にさらに密に組み込まれるようになり、ITを事後対応型から事前対策型へと変貌させます。

予測分析によって、ITやアプリケーションの所有者は実行可能な情報や推奨事項を入手できるようになります。これにレスポンスを自動化する機能を追加すると、AIをより効率的に活用できるようになります。

分析機能では、インフラ、アプリケーション、クライアントの振る舞いを把握するようになります。パフォーマンスやセキュリティに関する異常な振る舞いや、アプリケーションやサーバーの障害タイミングを認識し、それらの振る舞いが検出されると、別のサーバーを起動したり、アプリケーションの負荷分散を行ったりするなど、潜在的な問題解決を自動的に行うのです。これは、インフラが「アレクサ、別のサーバーを起動しなさい (訳注: Amazon Echoに命令するときの口頭文句)」と言うことができるようなものです。

4. サーバーレス コンピューティングの採用拡大

クラウドのメリットとして、追加リソースを容易に立ち上げられることや、従量課金による支払いが挙げられます。そのメリットは、サーバーレスコンピューティングにより明確になります。以前は、コンピューティングリソースの追加はインスタンスか仮想マシン(VM)単位でした。それが今では「機能 (function)」からさらに小さな「使用 (use)」単位になっています。クラウドプロバイダーにオンデマンドでリソースの管理と拡張を任せることで、コスト効率は高くなり、IT部門の複雑で手間のかかる仕事が不要になります。従量課金での支払いにより、予算が緊迫していても導入しやすくなります。

サーバーレスコンピューティングは現在パブリッククラウドで利用できますが、来年にはプライベートクラウド環境でも出始めるでしょう。これが主流になることはありませんが、短期間でより広範囲への採用が見込まれます。

サーバーレスコンピューティングはクラウドの継続的な成熟と相まって、サーバーおよびハードウェアベンダーに対して、新しい仮想化/自動化されたエラスティックなクラウド環境への対応を継続するビジネスモデルへの変革を加速するでしょう。

5. カスタム クラウド インスタンスの増殖

クラウド採用が拡大するにつれ、コンピューティング インスタンスの種別が特定のユースケースに対して細分化および最適化されるようになり、パフォーマンスが改善するとともに新しいユースケースが登場します。来年はビッグデータやAIに最適化されたインスタンスからハイパフォーマンスネットワークおよびVLM (Very Large Memory) といった種別まで、クラウド上におけるアプリケーション固有のインスタンス種別の増加が見込まれます。そして、これらの機能が持つ特徴を有効活用することができる最適化されたアプリケーションが出始めます。

A10を例にとれば、今年はMicrosoft社と提携し、Azureに展開されたA10のvThunderで30Gbpsのパフォーマンスを実現しました。これはハイパフォーマンスなインスタンスを利用したものです。今後、さらに多くのインスタンスの種別が登場することを期待してください。

特別予測
6. クラウドセキュリティの懸念とはお別れ

セキュリティの話題は、我々のクラウドの予測リストからほぼなくなっています。なぜでしょう?簡単なことで、クラウドセキュリティは、次のステップに来ているからです。

もちろん、セキュリティは常に重要であり、クラウド上でもさらに重要な要素です。しかし、セキュリティはもはやクラウド黎明期にあった障害物ではなくなっています。長年かけて、クラウドおよびクラウド上で利用可能なサービスは成熟してきました。それらには、多くのセキュリティ機能が組み込まれ、各ベンダーからさまざまなツールが入手可能になりました。クラウド関連のコンプライアンスは遅れを取り戻しています。すべてのITソリューションと同様に、クラウドの導入や基盤の大幅な変更を行う際は、セキュリティ機能、ポリシー、ガバナンスについて考える必要がありますが、2018年にはクラウドは基本的には安全であると考えられるようになります。

まとめ

クラウドの世界では、物事が素早く動き続けています。ここまでがA10の考える、ドクとマーティがデロリアンで来年に行った場合にクラウドの世界がどうなっているかです。クラウドを利用する革新的方法をみつける人が増えるにつれ、さらにクラウドは盛り上がることでしょう。あなたは、2018年のクラウドに何を期待するでしょうか?

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