カシオ計算機株式会社

高いパフォーマンスを発揮し快適なアクセスを実現
社員6,000名のクラウド利用を支えるA10 Thunder ADC

時計やデジタルカメラなどの分野で世界的なブランドを展開しグローバルカンパニーとして著名なカシオ計算機株式会社(以下、カシオ)では、クラウド型グループウェアGoogle Apps for Workを活用し、メールやチャット、Web会議など様々な機能を駆使して社内のコミュニケーションインフラを運用しています。カシオでは、Google Apps for Workへのアクセスに使用するプロキシーに対する負荷分散を実施していますが、このプロキシーおよび負荷分散装置として、A10ネットワークスが提供する次世代アプリケーションデリバリーコントローラー(ADC)「Thunder® ADC」が採用されています。

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プロキシーとロードバランサーを合わせた6台の機能を、
2台の A10 Thunder ADC に集約できただけでなく、
負荷も 4 分の1程度にまで軽減できました。

課題:プロキシーの負荷が高まり、クラウドアプリケーションのパフォーマンスが低下

斬新な働きを持った製品を提供することで社会貢献を実現する「創造 貢献」を経営モットーに、1957年に設立したカシオ計算機株式会社。世界的な時計ブランドである「G-SHOCK」はじめ、電卓や電子辞書「EX-word」、デジタルカメラ「EXILIM」などのコンシューマー向け製品や、プロジェクター、プリンター、業務用端末などビジネス向けの製品を開発、販売しており、アジアや米国、欧州など国内外43拠点の企業グループを形成するグローバルカンパニーとして業界を牽引しています。

カシオでは、オンプレミス型のグループウェアを長年活用してきましたが、陳腐化した環境を刷新するプロジェクトがスタートしたのは2010年のことでした。新たな基盤を模索する過程で東日本大震災に遭遇し、計画停電の影響で1日のうち数時間メールシステムを停止せざるを得ない事態が発生。業務にも大きな支障が出たことがきっかけとなり、災害に強いコミュニケーション基盤として「Google Apps for Work」を導入したと語るのは、カシオグループ全体のインフラの設計・構築から運用までを担当しているカシオ情報サービス株式会社のユーザーサポートグループ 川出 浩司氏です。Google Apps for Workの運用開始後も、プロキシーとロードバランサーを駆使して負荷分 散を図りながら安全なアクセスを実現してきました。しかし、ユーザー数が増えるに従ってプロキシーへの負荷が高くなり、ユーザーエクスペリエンスの面で課題が顕在化したと川出氏はその経緯を語ります。

検証: プロキシーと負荷分散機能の両方を提供可能なプラットフォームに注目

計画停電の影響でインフラ刷新を急いだこともあり、コミュニケーション基盤は2週間あまりで構築されました。プロキシーは仮想サーバー上にオープンソースのプロキシーソフトウェアである「Squid」を導入し、ロードバランサーは既存の機器を流用しました。「他の業務アプリケーションで使っていた商用製品のプロキシーアプライアンスには、すでに高い負荷がかかっていました。新たな製品を調達する時間やコストを考慮した結果、Google Apps for Work専用の環境として仮想サーバー上にSquidを構築する方法を採用したのです」と同グループ 黛 君治氏はその経緯を説明します。その後ユーザー数の増加に伴うトラフィック増に対応しSquidを4台にまで増やして負荷を分散しながら、クラウドサービスへのアクセス環境を運用してきました。

  しかし、プロキシーのパフォーマンスはいよいよ限界を迎えることになったと川出氏。「多くの従業員がアクセスする朝の時間帯には負荷が100%近くまで上がり、リアルタイムな通信が必要なチャットやWeb会議(ビデオハングアウト)を利用する際には、会議を開始できないと現場からクレームが寄せられることもありました」。他にも、当時活用していたロードバランサーではpingによる死活監視しか行うことができないため、アプリケーションレベルで障害が発生した場合、動かないSquidに対して処理を振り分けてしまうという課題も発生していました。

  最適なインフラ環境を模索する過程でカシオが注目したのが、A10ネットワークスが提供する「Thunder ADC」です。「A10 Thunder ADCは1つの筐体内でプロキシーとロードバランシングの両方の機能を実装することが可能です。様々な製品の検証を重ねるうち、高いパフォーマンスを実現するハードウェア型ADCの中でも、A10は1台あたりのコストパフォーマンスが極めて高く、他社に比べて3分の1程度のコストで実現できることが分かりました」と川出氏は語ります。 

 

ソリューション: 独自OSが引き出す高いパフォーマンスとマルチテナント機能

このパフォーマンスが高く評価され、Google Apps for Workへの接続には「A10 Thunder ADC」を採用することが決定しました。現在、カシオグループ全体で導入されているGoogle Apps for Workのうち、日本を経由するアジア地域のトラフィックを冗長化された1対のA10 Thunder 3030S ADCが担当しています。(図1)

A10 Thunder ADCは、負荷分散やアプリケーション高速化に加え、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)やDDoS防御、SSL通信の可視化などセキュリティ機能や仮想化機能を搭載した次世代アプリケーションデリバリーコントローラー(ADC)です。ハードウェアの性能を最大限引き出す独自OSのACOS(Advanced Core Operating System)により圧倒的なパフォーマンスを実現し、システムの省電力化や省スペース化にも貢献します。

ACOSが持つスケーラブルで柔軟なプラットフォームは、カシオからも高く評価されています。

また、最大1,000を超える仮想ADCを構築可能なアプリケーションデリバリーパーティション(ADP)機能によって、単一プラットフォームでより多くのアプリケーションとサービスに対応できるマルチテナント機能を実装しています。

ネットワーク構成図

ネットワーク構成図

導入効果: 6台分の機能を2台のADCに集約、負荷も約4分の1に軽減

アジア地域のカシオグループ従業員約6,000名が利用するコミュニケーション基盤上では、GmailやWeb会議アプリ「ビデオハングアウト」、Googleドライブ上での動画などの大容量ファイル共有が常時使用されています。以前プロキシーには100%近い負荷がかかっていましたが、A10 Thunder ADCの導入後は最大でも25%前後の負荷で運用することが可能になりました。

「従来は6台のサーバーでまかなっていたプロキシーとロードバランサーの機能を2台のADCに集約できただけでなく、負荷も4分の1程度にまで軽減できました。A10 Thunder ADCは処理能力が高く、もし片方がダウンしても、1台の負荷は50%程度に収まるので、以前と比べゆとりのある運用ができるようになりました」と川出氏は評価します。(図2)

プロキシーのパフォーマンスに余裕が出たため、現在カシオでは一部メールソフトでIMAPを利用しているユーザーもA10 Thunder ADCを経由するようネットワーク経路を切り替えている状況です。また、以前はpingのみの死活監視でしたが、現在はプロキシーがきちんと機能しているかどうかまで判断することができるようになるなど、監視体制の改善にも繋がっています。

管理の面では、A10 Thunder ADCはレポート機能が充実しており、統計情報が可視化できる点が使いやすいと黛氏は評価します。「以前はSquidを動かすためのLinuxや、Squidそのもののバージョンアップなどを気にしていましたが、そのあたりを気にする必要がなくなったのは大きな違いですね」とアプライアンスならではのメリットも黛氏は語ります。設定が必要な場合は、ケースに応じてGUIやコマンドラインを柔軟に使い分け、必要な環境を整備しています。

また、オープンソースのSquidを利用していたころは、障害発生時の情報収集に多くの時間を費やしていましたが、A10 Thunder ADCに必要な機能を統合したことで運用管理の負担を軽減できたと黛氏は評価します。「今ではメーカーのエンジニアと直接会話ができ、きめ細かな技術支援を受けることができます。以前はマニュアルを見て自己解決するか、インターネットで解決策を探すといった方法の繰り返しでした。その部分でも大変ありがたいと感じています」(黛氏)。

負荷状況の推移

ネットワーク構成図

今後の展開:他の業務アプリケーションへの適用やSSLインサイトなど新機能にもチャレンジ

カシオに導入されたA10 Thunder 3030S ADCには、将来的には様々なアプリケーションのゲートウェイ機能としての役割も期待されています。他の業務アプリケーションでは商用のプロキシーサーバーが使われている部分もあり、A10 Thunder ADCとの連携や統合も含めた全体の最適化を今後は検討していく考えです。

さらに、A10 Thunder ADCでは、OSに含まれるすべての機能を追加ライセンスなしで使用することが可能です。暗号化通信を解析して業務に使用するクラウド向けトラフィックと私的な利用を区別できるよう、「SSLインサイト」のような新たな機能を実装しセキュリティの強化にも取り組んでいきたいと川出氏は締めくくりました。

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A10 Networks / A10ネットワークス株式会社について

A10 Networks(NYSE: ATEN)はアプリケーションネットワーキングおよびセキュリティ分野におけるリーダーとして、高性能なアプリケーションネットワーキングソリューション群を提供しています。お客様のデータセンターにおいて、アプリケーションとネットワークを高速化し可用性と安全性を確保しています。A10 Networksは2004年に設立されました。米国カリフォルニア州サンノゼに本拠地を置き、世界各国の拠点からお客様をサポートしています。

A10ネットワークス株式会社はA10 Networksの日本子会社であり、お客様の意見や要望を積極的に取り入れ、革新的なアプリケーションネットワーキングソリューションをご提供することを使命としています。

詳しくはホームページをご覧ください。

URL:http://www.a10networks.co.jp/

Facebook:http://www.facebook.com/A10networksjapan

A10 Networks、A10 Harmony、A10ロゴ、A10 Lightning、A10 Thunder、aCloud、ACOS、ACOS Policy Engine、Affinity、aFleX、aFlow、aGalaxy、aVCS、aXAPI、IDaccess、IDsentrie、IP-to-ID、SSL Insight、Thunder、Thunder TPS、UASG、および vThunderは米国およびその他各国におけるA10 Networks, Inc. の商標または登録商標です。その他上記の全ての商品およびサービスの名称はそれら各社の商標です。

お問合わせ

A10 ネットワークス
ビジネス開発本部 マーケティング部
03-5777-1995
jinfo@a10networks.com

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